Three Tracks (1964-2014)

acrylic on photo, track, 2016

 

 

 本作は、2016年1月に東京のMAKII MASARU FINE ARTSにて開催された「感性の法則」展に出展したもで、家族と国立競技場の関係を扱った作品としては「RUN (1924-1991)」につづいて2作目となる。以下に、本展覧会のキュレーターである小沢慶介氏の解説を添える。

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 陸上トラックの施工会社で働いていた、祖父と父、そして奥自身の三者を巡る関係から、二つのオリンピックの間に眼差しを向けるインスタレーション。 2020年の東京オリンピックのために取り壊された国立競技場からトラックを譲り受け、それを版にし、祖父が 1964 年の東京オリンピッ ク開会式で撮影した写真にその徴を残した。20 世紀をとおして世界的なスペクタクルと化したオリンピックが、個人のカメラをとおして表されている。とはいえ、トラックのパターン跡が残された写真は、奥自身が生まれるはるか前に起きた出来事への記憶の遠さとも見えるし、消されてしまった国立競技場への複雑な思いとも見えることだろう。

 

​テキスト:小沢慶介

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